リサイクルハウス真遊里のトップへ戻る

リサイクルメニュー(4)に戻る

オブジェ・仏教の置物?

オブジェ,金属製の置物

高さ   146cm
幅     38cm
奥行き
   \15,000 

オブジェ objet

 

オブジェ objet は、フランス語で物体、対象、品物、客観などを意味する名詞として一般にもよく使われるのですが、美術の領域では立体的な作品のうちでも、ある特殊な材料と意味をもったものを指し示す用語として使われています。

美術で立体作品といえば、最も長い伝統と格式を誇る彫刻あるいは彫塑と呼ばれる領域があります。石、木、金属などを彫り、あるいは削り、人体や動物その他の美的な意味を持った形を生み出す行為あるいは作品を彫刻と呼び、また粘土などで彫刻と同様な造形物を創り出し、それをブロンズに鋳造する制作行為を彫塑とあえて言う場合もありますが、一般に彫塑も含めて彫刻と広く呼ぶことが多いと言えます。

 ところが、20世紀初頭に起こったダダやシュルレアリスム運動に参加した人たちは、同じ立体作品でも彫刻とは呼び難い作品を提出しはじめたのでした。それは日常に使用している既製の雑貨品やその廃物、あるいは自然物(加工してない石、砂、貝殻、骨、木片など)をそのままあるいは組み合わせて、立体作品としたものでした。それらを

オブジェと呼ぶことになるのですが、ダダやシュルレアリスムの作家たちは、単なるガラクタを提示するのではなく、元来その素材となる物体の持っていた合理的な意味を破壊、変換させ、全く別次元の意味や詩的な雰囲気を発生させたものを創り出しました。その提出方法は様々で、たとえばマルセル・デュシャンは既製品の男子便器を後倒にして、偽名のサインをし、《泉》という題をつけて、アーモリー・ショウという展覧会に出展しようとしました。それが物議をかもし、出展を拒否されたエピソードは美術史的にも有名です。しかし、今から考えてみると、題のつけ方に奇智とエスプリが感じられるではありませんか。シュルレアリストたちの

オブジェには、たとえばハンス・ベルメールの人形のように性的欲望を転嫁させたものなどもあり、20世紀前半の美術界に大きな衝撃を与えました。

 この傾向は第2次世界大戦などで一頓挫したかに見えましたが、20世紀後半の戦後美術興隆期には、廃品をつなぎ合わせ立体作品を創り出すジャンク・アートや同種の物を集積するアッサンブラージュなど新しい展開があり、そのなかで様々な

オブジェが制作されました。日本でも同様の現象が起こり、詩人・瀧口修造やその周辺に集った美術家・加納光於、中西夏之、赤瀬川原平、荒川修作、岡崎和郎などが多彩なオブジェ作品を発表し、マルセル・デュシャンと親交のあった瀧口修造は、デュシャンの奨めもあって、東京ローズ・セラヴィと言うオブジェ専門ギャラリーを設けようとしたほどです。この

オブジェ店が瀧口修造の逝去によって現実のものとはならなかったことは、今でも残念に思われてなりません。

オブジェが美術の仲間入りをしてから1世紀近く過ぎようとしていますが、現代美術の多様な拡大に果たしたその役割の大きさをもう一度ここで振り返ってみたいものです。

金属製のオブジェ?



探し物はこちらからどうぞ
まず最初に検索ボタンを押してください。
検索画面になります。
探したい品目を入れて検索してくださいね

カスタム検索

リサイクルハウス真遊里のトップへ戻る

リサイクルメニュー(4)に戻る